いままで産業用マシンのコントローラは、PLCが中心でした。
しかし、昨今の産業用マシンに求められる用途は複雑、多様化しています。製品のトレーサビリティ、ITとOTの融合、エッジコンピューティング、クラウド等とのつながる化、そしてマシンラーニングやAI。それらを扱うデータ容量の増大にともない、従来のPLCでは処理しきれない領域が拡大しています。
そこでいま、産業用PCや産業用PCをベースにしたコントローラの利用用途が必要とされています。
B&Rは1980年代から常に時代のニーズを見据えて開発に取り組んできました。
現在も製品の改良を進めており、汎用性、拡張性、小型化、メンテナンス性を踏まえたご提案が可能です。
堅牢性と汎用性
地球上で最も過酷な環境は船の上といわれています。寒冷地から温暖な気候までの海域を移動し、温度と湿度の変化が大きく、常に振動と傾きがあり、塩水噴霧に触れる可能性もあります。さらに電源は、陸上の商用電源よりも不安定です。
DNV・GL規格はヨーロッパの船級に相当し、認証されるためには21の厳しい試験項目をクリアしなければなりません。これらがもたらすのは圧倒的な堅牢性です。
B&Rの産業用PCは、堅牢性において、実際に使っている日本のユーザからも高い評価を得ています。
堅牢性を発揮できるのは、厳しい環境の利用だけではありません。
ときに安定した環境でも、ソフトウェア開発、デバッグ作業においては、強制的に電源を終了するケースがあります。
複数の装置メーカで同環境のテストをしたところ、他社製産業用PCは2台、3台と故障するのに対し、B&RのPCは壊れにくいとの評価をいただきました。
また、B&RはEN
ISO/IEC 17025:2007 準拠の認証ラボを自社で保有しています。
そこでは、熱、振動、衝撃、振動、それらの複合条件の各種テストを実施し、製品の品質向上に努めています。
B&Rでは、これらの認証やテストを通して開発された産業用PCを、通常製品としてご案内しています。
ぜひ、従来よりも1ランク上の堅牢性を手に入れ、貴社の信頼性向上にお役立てください。
PCリソースの有効活用 - Hypervisor
B&Rの産業用PC - Automation PC は、PLC同様のコントローラとして利用できます。
いままでWindowsやLINUXを利用したアプリケーションを実行する場合は、専用のPCを準備する必要がありました。その場合、個別のハードウェアを準備する必要があり、それぞれの管理コストが発生していました。
そこで、B&Rでは、従来の通常OSであるWindows、Linuxと共に、リアルタイムOSである自社ソフト「Automation Runtime」を、1つのPC上で同時に実行するHypervisorを実装することを可能にしました。
それぞれのOSは完全に独立した形で実行され、さらに、1つのPCリソースを有効に活用することが可能となり、ハードウェアの購入コストも削減できます。
もちろん、各OS間のデータのやり取りはPC上で実行可能であり、煩雑さも軽減し、スペースの有効活用にもつながります。
コンシューマ向けのPCを併用している場合、同時にコントローラも産業用PCへ統合することで、堅牢性を併せ持つことが可能となると共に、ハードウェアが減り、メンテナンススペースもシンプルとなるため、その結果、運用コスト削減にも貢献できます。
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お問い合わせはB&R担当営業、もしくは office.jp@br-automation.comまでご連絡ください。
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