Windows Embeddedとは何ですか?

「Windows Embeddedとは何ですか?」

「正直、よく分からないので」

「組込み用途なのは知っているが・・・。」

Windows Embeddedと聞いて、今ひとつメリットを感じない。
何となく組込み用途である事を知っているが、
それを装置、機械へ実装する事による利点は?

といった感覚があることと思います。


Windows Embeddedの特徴と利点

Windows Embeddedとは、
Embedded System(組込み)用のWindowsです。
組み込みシステム用Windowsといっても、
オフィスで使用されるデスクトップ向けWindowsと
互換性がありますので、
アプリケーションを組み込み用に再度開発し直す必要はありません。

普段使っているWindowsと同じように使うことが可能です。

では、装置や機械へ実装する事によって、どんな利点があるのでしょうか?

大きく以下の3点になると思われます。

1.EWF機能
Enhanced Write Filterは、起動ドライブへの書込みを防止する機能です。
組込みシステムでは、Widowsのシャットダウン無しで電源切断される
システムが多く、EWFではそういった用途やニーズに対して、
提供されている機能です。
*Windows Embedded 8では、Unified Write Filter(UWF)という名称で、
更に機能が拡張されています。
Windows 10では、全てのバージョンに搭載されています。

2.AppLocker機能
デスクトップ向けWindows同様に組込みシステムの多くが
ネットワーク接続、USBメモリデバイス接続で使用されます。
組込みシステムにおいてもマルウェア対策は重要です。

AppLockerでは、実行ファイル(exe, com等)、
インストーラファイル(msi, msp)と
スクリプト(bat, Java, VBS等)の実行及び
ライブラリ(dll, ocx等)ファイルのロードに対して
「許可」「拒否」「例外」という3種類のルールが適用出来ます。

組込みシステムは、限られたアプリケーションが動作する環境が殆どですので、
ウィルス対策ソフトをインストールしてマルウェア対策するよりも、
AppLockerで動作しても良い通信や、プログラムをリスト化する
ホワイトリスト方式が適しています。

また、パフォーマンスへの影響も考慮せずに済みます。

3.USBフィルタ(Windows Embedded 8.1以降)
IDを登録したUSBデバイスのみの接続を許可します。


Windows Embeddedの動向

Windows Embeddedシリーズは、Windows10 IoTシリーズとなります。
Windows10がワンコアプラットフォームになり、
UWP(Universal Windows Platform)で開発したアプリケーションは、
どのWindows10でも動作します。

リアルタイム制御とWindows Embeddedを一緒に

B&Rでは、Automation Runtimeという独自のリアルタイムOSがあり、
IEC61131-3(ラダーを含む5言語)及びC言語で制御システムを構築でき、
1台のコントローラでWindowsとの併用が可能です。

以下は、マルチコアCPUをリアルタイムOSと
Windows OSで併用するイメージ図です。
WindowsがクラッシュしてもリアルタイムOSは制御を継続します。















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